四段動詞から五段動詞への変遷

2004-01-08 21:32 | redfish

ここで「書く」という動詞を例として、四段動詞の変遷を説明させていただこう。
 まずは「書く」の活用形を見てみよう。「ない、ぬ」という否定の意を表す助動詞につづく際には「書か」という形をとる。つぎに、「ます、ながら、つつ」などの辞につづくときには、「書き」という形をとる。次に今度は「らしい、だろう、でしょう、まい、と、けれども、が、から、し、な、ので、のに、やら、か、ぞ、とも、ばかり、だけ」などの辞や体言につづく形は、いずれも「書く」という形である。接続助詞「ば」につづくとき「書け」になる。
 ここで、「書く」という動詞は四つの形に変える場合もある。すなわち、書か、書き、書く、書け、という四つの形がある。五十音図から見れば、あ、い、う、えの四段に対応している。つまり、「書く」というような動詞はもともと「四段動詞」という。それは日本歴史から見れば長い間に存在していたという。なぜ、現代に「五段動詞」というかというと、それは最後の「お」段という音にかわった場合が現れてきたからである。もともと推量の陳述には、「書か」に「む」という推量の助動詞が接したのだが、時代が下ると、その「mu」が「m」そして「n」に変化し、さらに「u」という形に変わって、「書かむ」は「書かう」となった。この「kaka-u」における「au」の音が変化して、ついに「o:」と、オの長音に発音されるようになったのである。「歴史的仮名遣い」では、発音がこう変わっても、文字の上ではやはり「書かう」と書き表していたから、それにのっとって文法上の活用形もまた、「う」につづくものとして「書か」という形を考えたのだが、「現代仮名遣い」では、これを「書こう」と表記するように決めた。そこで結局、「書く」という動詞の活用形は「書か、書き、書く、書け、書こ」五つあるということになった。
そういうわけでついに「四段動詞」は「五段動詞」と呼ばれるようになったのである。






译:
在此请允许我用“書く”这个动词为例来说明一下四段动词的变迁。
首先让我们来看看“書く”的活用形。跟“ない、ぬ”等表达否定意义的助动词接续时,它变为“書か”的形态。然后,当它跟“ます、ながら、つつ”等词接续时,会变为“書き”这种形态。接下来,当它跟“らしい、だろう、でしょう、まい、と、けれども、が、から、し、な、ので、のに、やら、か、ぞ、とも、ばかり、だけ”等词以及体言接续时,它都是“書く”的形态。跟接续助词“ば”接续的时候会变成“書け”。
到这里,“書く”这个动词已经有了四种形态的改变。也就是“書か、書き、書く、書け”这四种形态。从五十音图上来看,分别对应着あ、い、う、え这四段。即是说,“書く”这样的动词本来是叫做“四段动词”的。它在日本历史上存在了很长一段时期。但是为什么到了现代就叫“五段动词”了呢?那是因为它后来出现了向“お”段音变化的情况。本来在推量的陈述中,跟“書か”接续的是推量助动词“む”。随着时间的推移,“mu”这个音向“m”变化了,后来又变为了“n”,继而又接着变成了“u”,这样一来,“書かむ”就变成了“書かう”的形态。然后,“kaka-u”这个音节中的“au”发生改变,最终变成了“オ”的长音“o:”。但在“历史假名拼写法”上,即使发音发生了这样的变化,在文字上还是要表述为“書かう”的形式。因此,按照此法,在语法上,活用形也是把它作为接续“う”的“書か”形态来考虑的。但在“现代假名拼写法”上,最终以“書こう”的形态来记述了。于是,“書く”这个动词的活用形就有了“書か、書き、書く、書け、書こ”这五种形态了。
就这样,“四段动词”就改称为了“五段动词”。

-
风流云散,一别如雨。